車いすの夫とベルリンへ行きたいブログ

車いすユーザーの夫と暮らして発見したことなどをつづります。ドイツ語学習中。

立つことのできない夫が立って写真を撮ることになった話①

ハムです。

車いすの夫と結婚することになり、結婚式の準備をする中で、ムクムクと一つの希望が出てきました。

それは、「和装の写真を撮る」というものです。

 

いわゆる式場の前撮りは洋装のみ。車いすの夫は「和装は動きづらそうだから興味ない」というかんじ。

 

しかし私は、母に「○○ちゃん(いとこ)も△△ちゃん(いとこ)も和装を撮っていたのに~(残念そうな声)」と言われたのをきっかけに、「親孝行のためにも撮ってやるべきではないのだろうか(あとちょっと着物着たいし)」と考え始めたのでした。

 

しかしそこで、いくつかの懸念が浮かびます。

車いすの夫に着付けをしてくれる写真屋さんはあるのだろうか。車いすの人への着付けはどのくらい難しいことなのだろうか。

・夫は和装でどのくらい動けるのだろうか。

 

いろいろ考えた末、

屋外でのいわゆる「ロケーション撮影」ではなく、写真館のスタジオで撮るタイプなら、夫への負担も少ないのではないか。なんなら、もし着付けが難しくても、「なんとなく着ている風」で撮影できるのではないか?

と思いつき、写真屋さんを調べました。

 

「結婚 写真」とかで検索すると、フォト婚や、ロケーション撮影の情報ばかり出てきます。ちがうんだ、昔みたいな、室内で何カットか取るだけのやつでいいんだよ!

方法を変えて「××(居住地) 写真館」で検索してみました。

 

すると近所に、貸衣装つきの写真館を発見!

店舗は1階(エレベーターの心配不要)!

そしてけっこう安い(うれしい)!

 

妻のわがままに寛容な夫を一瞬で説得。

どきどきしながらお店に電話をかけ、「夫が車いすなのですが~」と聞いてみました。

電話の向こうは高齢と思われる淑女。

私「夫が車いすなのですが、着付けをしてもらえますか」

淑女「ハイいいですよ」

 

即答!笑

 

私「全然立てないのですが。ふだんの着替えは自分でしているのですが」

淑女「ふだん洋服を自分で着られるなら、着物も大丈夫ですよ」

 

そうなの?!笑

 

そんなわけで予約を取り付け、家から徒歩10分弱のところにあるその老舗に行ってみたのでした。まずは着物を選んだり、イメージ写真を見せてもらうのです。

 

歴史ある小さなお店というのは、画一的なお客さま対応ではなく、人情味のある対応をしてくれるものだ・・・というイメージを抱いております。

 

淑女「旦那さん、ふだん着付けするのは2階なんですけど1階でするのでいい?」

 

私たちの心配が心配になる前にもう解決されるこの感じ!!

 

もちろんです~と答えて撮影日を決め、準備万端とおもったその時・・・・・・

 

淑女の娘さまとおぼしきカメラマンの女性が、こんなことを提案してくれたのです。

「旦那さん立てる?つかまれば立てるの?立って撮る?」

・・・・・・立って写真撮影だって!!?

 

(つづく)