車いすの夫とベルリンへ行きたいブログ

車いすユーザーの夫と暮らして発見したことなどをつづります。ドイツ語学習中。

結婚する前、夫が私に言わなかったたった一つのこと

お題「私のパートナー(夫・妻・彼氏・彼女などなど)の好きなところ!」

このちょっと恥ずかしいお題に答えてみます!

 

夫と知り合ってから結婚するまで、「言われるのではないか…?」と勝手にどこかで思っていて、とうとう言われなかったことがあります。ちょっと恥ずかしいですが、たまに思い出すので書いてみます(言われなかったことを思い出すというのもなんともですが)

 

「結婚しよう!」はい、これは王道で言っていただきました。

「つきあってください!」はい、これも言っていただきました(夫はちゃんと段階?を踏むタイプでした)。

 

言われなかったのは、「車いすユーザーの自分でも良いのですか」ということです。

 

あ、特に意外でもなんでもないですかね~^^;

 

これね〜、言われるような気がしていたのは、たぶん、ドラマや映画でそういう場面を見過ぎたからですね。っていうか、記憶の限り私が見た「障害者ラブストーリーもの」のほとんどは、そういう場面ありますね(あとありがちなのは「君を幸せにできないからもう別れよう!」とか……)。

 

言ってほしかった!という話じゃないんです。逆です。私は、このことを考えると、なんというのでしょう……なんだかとてもしみじみとした、夫をリスペクトする気持ちになるのです(なんだそりゃ)。

 

夫がこの台詞について全く考えたこともなかったのか、それとも考えた結果、言わなかったのかはわかりません。まあたぶん前者だと思いますけどね。夫がどれほど「自分は障害者だ」と日頃意識しているのか知らないし。よく「さすがオレ」的なことを言ってて自己評価高いし。それに、言う必要ないですからね。

 

でももし。もしこの言葉を言われていたとしたら。そのような考えがふと落ちてくると、わたしはちょっと(例によって)いろいろと考えを巡らすのです。

 

たぶんその言葉によって顕在化するのは、車いすを使っている人は「劣っている」という価値観。それから、車いすユーザーでは歩いてる人ほどには相手を幸せにできないかもしれない、という自信のなさ(といっても私はもともと、幸せは人にしてもらうんじゃない自分でなるもんだ!という派です)……なのかもしれない。

 

どちらも、実際に夫がそうである事実と異なるのだから、そんなこと言う必要はありません。

 

だいたい………歩いてるというだけで相手にふさわしいパートナーになれるとか、歩いてる人はどんだけ偉いんだ?笑

それにさーそんなに許可とらなきゃいけないようなことなのか?車いす使っているということは。

 

ここから先(というかここまでも)、全部、想像ですが……

もし夫が一度でも、「車いすユーザーであることを理由にフラれるかもしれない」と思ったとしたら。

ラクだったかもしれないと思うんです、「車いすユーザーでも良いか」と聞いてしまった方が。

だって一見、謙虚だし、なんか美しそうじゃないですか。

でもそうしなかった夫の選択からは、けがをしてもリハビリして頑張って、勉強も遅れたけど頑張って進学して就職もして、くじけずいじけず、自立して生きている自分へのプライドのようなものを感じるのです。実際、誇るべきことに違いありません。

 

そして、テレビ番組のようにそんな言葉を予想していた私は、じぶん、ちっさいなあ~。とか思うわけです。

 

ま、ぜんぶ妄想ですけどね(⁠^⁠^⁠;

 

妄想にすぎないのですが、考えてみるたびに私は自分の中にあるちょっとした偏見に気づき、そのたびに夫を見直すのでした。

そして夫くんのそゆとこ、好きやでえ〜と、勝手に思うのでした(笑)