車いすの夫とベルリンへ行きたいブログ

車いすユーザーの夫と暮らして発見したことなどをつづります。ドイツ語学習中。

車いすの夫と家探し①「バリアフリー物件」じゃなくても良いんだけどな、と心で思った話

車いすの夫とは、夫となる前から一緒に暮らしていました。

そのための家探しを振り返ります。

 

私は引っ越しのプロ。ではありませんが、これまでに仕事で3回くらい引っ越しをしていました。なので、アパート探しはけっこう慣れています。

しかし、車いすユーザーであることによって、断られたりするのではないか・・と、少し心配していました。

結局、わりとスムーズに良いすみかが見つかったのですが。

 

水道管?

とりあえず行動してみよう、ということで、ある日、よくみる不動産チェーンにふたりで飛び込んでみました。

すると「車いすユーザーの人には都民住宅が良い」ということを言われました(わたしたちは都内在住)。

都民住宅とは、東京都のホームページによると、 『国の「特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(平成5年7月施行)を活用し、広さ、設備など一定の基準で建設された、中堅所得者層向けの良質な賃貸住宅』 だそうです。

 

ようわかりませんが、都営住宅とは入居条件やターゲット層が違うようです。

そして車いすでの生活を想定したつくりとなっているとか(手すりがあるとか)。

ありがたい一方、夫はバリアフリーでもなんでもない私のアパートでも暮らせないことはないくらいなので(ただ1Kなので狭い)、「ふつうの賃貸でも良いんだけどな・・」とちょっと思いました。

 

そのお店では何件か物件を確認してもらったのですが、「車いす用の駐車スペースをほかの人が使っている」など、なかなかヒットせず。

最終的に空きのある物件があったものの、「水道管?の工事に何カ月もかかる」という理由で内見には至りませんでした。(なんだそりゃ?)

 

駆け落ちした2人

次に、個人経営らしき古き良き香りのする別のお店へ。とても親切なおじいちゃんが出てきてくれ、さっそく間取り図を出してきてくれました。

なぜか私たちの予算をだいぶ下回るリーズナブルな家賃。笑

すぐ近くだというので見に行ってみると、エレベーターもあるし、駐車場も近くにあります(夫は車通勤)。

物件の雰囲気的には、駆け落ちした20代の若い2人がやっとの思いで借り、ちゃぶ台を囲みながら裸電球の明かりのもと、お茶漬けを食べてささやかな幸せをかみしめる・・・といった感じでしょうか。

察するに、その物件はおじいちゃんが管理しており、入居者大募集中だったようです笑。

ほかにいいところがなかったらお願いしよう、と言いながらお店をあとにしました。

 

たっちゃん

最終的に夫がたよりにしたのは地元の友人「たっちゃん(仮名)」です。

たっちゃんは不動産業で働いています。

たっちゃんが数件、私たちの希望するエリアで物件のあたりをつけてくれ、うち1つに無事決まりました。

また詳細は記したいと思います。

 

家探しにあたって、やはり、たっちゃんが事前に「車いすユーザーでもOKか」を確認してくれたことは、ありがたかったなと思っています。

 

車いすにもいろいろありますが、夫の車いすは手動の中でもコンパクトな方だと思います。

もちろん車いすでの居住を想定した家のほうが快適に暮らせますが、「バリアフリーです」とうたっている物件じゃないと住めない・・・ということはありません。

夫の場合は、車いすでも通れるスペースあれば大丈夫なんです。

 

このへんのあんばいは、なかなかうまく伝わらず、1軒目のように「車いす用」に限って紹介してくれるお店もあります。

また、直接言われた訳ではありませんが、車いすで床などが傷つくと思っている人もいるようです(玄関で家用のに乗り換えるし、屋内で動くくらいで床が傷つくことは特にないと思う)。

 

たっちゃんが業界人の立場からあらかじめ当たりをつけてくれたことで、そのへんが、かなりスムーズにいったような気がしました。

私たち夫婦はべつに、怪しい者ではありませんが、大家さんに対する信頼感が増すような・・・。信頼感という言葉が適切じゃないのはわかっていますが。

 

お部屋探し中のすべての車いすユーザーが良いお部屋に巡り会えますように。

 

たっちゃんありがとう!